このページでは、オマハ ポーカーについて分かりやすく解説しています。ポーカーのオマハで遊びたい方は、以下のガイドを参考にして下さい。
目次
オマハ ポーカーが人気の理由
オマハ ポーカーは、4枚の手札を用いることから、ゲームプレイがより複雑になり、その分楽しみの奥行きも深まることが人気の理由として考えられます。オマハは、2枚の手札のテキサスホールデムに比べると、ハンドの可能性が格段に増えるため、ゲーム性が一層高まっています。
テキサスホールデムに次いでプレイ人口が多いポーカーゲームであり、なかでもポットリミットオマハは定番のバリエーションです。
ポーカーのオマハの経緯
ポーカーのオマハの起源については、実のところ、よくわかっていません。1970年代後半にテキサスホールデムのバリエーションとして登場したと見られていますが、オマハポーカーが本格的に人気を博したのはラスベガスです。
WSOPのセブンカードスタッドイベントでブレスレットを獲得したロバート・ターナーが、1982年、当時有名だったゴールデンナゲット・カジノのカードルームマネージャー、ビル・ボイドにオマハポーカーを紹介したと言われています。
ボイドは、「ナゲット・ホールデム」という名前でオマハポーカーを正式にカジノに導入し、そこから人気は広まり、1983年にはスターダストカジノで、最初のオマハポーカートーナメントが開催されました。
初期のオマハポーカーは、最大プレイヤー数8人、手札は5枚でしたが、現在の4枚バージョンでより人気が高まったようです。なお、「オマハ」の名称は、西部開拓時代にゲームの起源を持ち、ネブラスカ州のオマハという町にちなんで名付けられたと考える人もいますが、名称は単なる偶然にすぎない、という多くの意見も。
現に、オマハポーカーの古い歴史はなく、もっとモダンなゲームとして考えられています。
オマハポーカーのルールとゲームの流れ
オマハポーカーのルールは、4枚のスターティングハンドと2枚のコミュニティカードで5枚のカードで最強の役を作ることです。
勝つ方法は2通りあります。
- 相手より強い役を持つこと
- 相手をフォールドさせること
以下、オマハポーカーのゲームの流れをステップごとに解説しています。
1.ブラインドを置く
SBとBBは、レベルに応じたブラインド額を置きます。

トーナメントでは、レベルが進むにつれアンティが導入される場合があります。
アンティはプレイヤーが積極的にゲームへ参加することを促すための小額の強制ベットで、アンティが導入されたら全てのプレイヤーがアンティを置く必要があります。
2.カードの配布
各プレイヤーにホールカード(手札)が配られます。
PLO(ポットリミットオマハ)の場合は4枚、5カードオマハなら5枚、6カードオマハなら6枚です。
他のプレイヤーに見えないように、カードを確認しましょう。
3.プリフロップ ベッティング
ホールカードのみをもとに、プレイを続けるかフォールドするかを決めます。
プリフロップのアクションは、SBとBBはすでにブラインドベットを置いているため、「アンダー・ザ・ガン(UTG)」から時計回りに行います。
- BBにコール
- レイズ/リレイズ
- フォールド
ボタン(BTN)までアクションが済むと、SBとBBにもアクションの選択があります。
なお、BBには、誰もレイズを行わなかった場合のみ、チェック(最初に置いたBB額で追加ベットなし)が可能です。
プレイを続けるプレイヤー全員のベット額が揃うまで、時計回りにアクションは続きます。
4.フロップ ベッティング
フロップでは3枚のコミュニティカードが開かれ、ベッティングラウンドが開始します。

アクションはアクティブプレイヤー(フォールドしなかったプレイヤー)によって、SBから時計回りに順に行います。
この時、ホールカード2枚とコミュニティカード3枚で役を構成しなければならないことを考慮しましょう。
- チェック(それまでに誰もベットしていない場合のみ可能)
- ベット
- レイズ/リレイズ
- フォールド
5.ターン ベッティング
ターンでは、1枚のコミュニティカードが追加されます。(計4枚の共通カード)
フロップ同様、SBから時計回りにアクションを行い、アクティブプレイヤーのベット額が揃うまでアクションは続きます。
6.リバー ベッティング
リバーでは、最後となる1枚のコミュニティカードが追加され、共通カードは計5枚になります。
フロップやターン同様、アクティブプレイヤーのベット額が揃うまでアクションを続けます。
なお、いずれかのベッティングラウンドで、プレイヤー1人を残し全員がフォールドした場合、ポットはその一人が獲得します。
7.ショーダウン
リバーベッティングが終了し、2人以上のプレイヤーが残っている場合は、手札を公開(ショーダウン)して勝者が決まります。

オマハ ポーカー プレイ時の注意点
オマハ ポーカーでは、常にボードのテクスチャーに最新の注意を払ってください。上記の画像が良い例で、フロップでナッツフラッシュを完成したインポジションのプレイヤーですが、ベットしても相手がフォールドしない場合、どんな強いハンドを持っているかを理解する必要があります。
プリフロップでレイズした相手なら、2ペアハンドを持っていることも考慮しなければなりません。ナッツフラッシュのプレイヤーは、相手がストレートやセット(手札2枚とボード1枚によるスリーオブアカインド)である可能性は考慮できていたはずです。
加えて、ターンとリバーでボードがペアとなった場合、フルハウスの可能性も考えることができたはず。(とはいえ、このケースでフォールドできるプレイヤーは少ないかと思いますが)
フルハウスの可能性を考えることができていれば、オールインはしなかったはず。相手が自分より強いハンドを持っていると示唆される場合は、たとえ良いハンドであってもフォールドする勇気を持ちましょう。
オマハ ポーカーの役とハンドレンジ
オマハポーカーの役は、テキサスホールデムと同様、以下の通りです(強い順)。
- ロイヤルフラッシュ
- ストレートフラッシュ
- フォー・オブ・ア・カインド(クワッズ/4カード)
- フルハウス
- フラッシュ
- ストレート
- スリー・オブ・ア・カインド(3カード)
- ツーペア
- ペア(1ペア)
- ハイカード
オマハ ポーカーのハンドレンジ
以下、オマハポーカーのハンドレンジを記しています。
ポットリミットオマハで勝率の高いスターティングハンド:
| 1. A A K K | 11. K Q J T | 21. Q Q A K |
| 2. A A J T | 12. K K T T | 22. Q Q A J |
| 3. A A Q Q | 13. K K A Q | 23. Q Q A T |
| 4. A A J J | 14. K K A J | 24. Q Q K J |
| 5. A A T T | 15. K K A T | 25. Q Q K T |
| 6. A A 9 9 | 16. K K Q J | 26. Q Q J T |
| 7. A A X X | 17. K K Q T | 27. Q Q J 9 |
| 8. J T 9 8 | 18. K K J T | 28. Q Q 9 9 |
| 9. K K Q Q | 19. Q Q J J | 29. J J T T |
| 10. K K J J | 20. Q Q T T | 30. J J T 9 |
※ X=任意のカード
また、上記のスターティングハンドは、たとえダブルスーツでなくても期待値の高いハンドレンジとなります。初心者の方は、最初はこれらのハンドレンジに絞ってプレイすると良いでしょう。
オマハ ポーカーで配られる4枚のホールカードの組み合わせは、正確な組み合わせは 270,725通り、そのうちスーツの違いによるハンドをグループ化しても、16,432通りもの組み合わせがあります。(グループ化の例:A♠ K♠ Q♦ J♥ と A♦ K♦ Q♥ J♣ は 1種と考える)
これらの膨大なハンドレンジからスターティングハンドの強さを評価する場合、役を作るための要素がいくつ含まれているかが重要になります。まず、必ず2枚の手札を使用しないといけないポットリミットオマハでは、「ダブルスーツ(4枚が2種のスートで構成)」ハンドはフラッシュが完成する可能性が倍になるため強いハンドです。
また、コネクターといったハンドもストレートの完成率が高く、2ペアハンドもたとえ2枚しか手札が使えなくても、フルハウスの可能性が高まる強いハンドです。これらにAが含まれていれば、さらに強いハンドであることは言うまでもありません。
オマハ ポーカー ゲームの主なバリエーション
オマハ ポーカー ゲームの主なバリエーションには、以下が含まれます。
| オマハ ゲーム | 手札 | 役の構成 | リミット |
|---|---|---|---|
| ポットリミットオマハ | 4枚 | 手札2枚+コミュニティカード3枚 |
|
| 5カードオマハ | 5枚 | 手札2枚+コミュニティカード3枚 |
|
| 6カードオマハ | 6枚 | 手札2枚+コミュニティカード3枚 |
|
| オマハ ハイロー | 4枚/5枚/6枚 | 手札2枚+コミュニティカード3枚 |
|
- ポットリミットは、その時点でのポット額までベットが可能
- ノーリミットは、ベット額の上限がなく、持っているチップ全てベットすることができる
- フィックスリミットは、ステークスによりベットできる上限が決まっている
ほとんどのオマハポーカーには、ポットリミット、ノーリミット、フィックスリミットゲームが存在しますが、どれも主流はポットリミットです。ノーリミット オマハやリミットオマハは、ごく一部のオンラインポーカーでプレイできます。
ポットリミットオマハ(PLO)

オマハ ポーカーの中で最もプレイされているのが、このポットリミットオマハ(PLO)です。PLOでは手札(ホールカード/スターティングハンド)が4枚あり、役が作りやすいことからより多くのアクションを促します。
そのため、適度なリミットが設けられているポットリミットオマハが主流となっており、ほぼ全てのオンラインポーカーサイトでプレイできます。テキサスホールデムのプレイに慣れている方は、オマハ ポーカーでは必ずホールカード2枚とコミュニティカード3枚で役を構成しなければならないことに注意しましょう。
- 最小ベット額:BB額と同額
- 最大ベット額:その時のポット額まで
- ミニマムレイズ:直前に行われたベットまたはレイズ額と同額以上のレイズ
- 例:最初のプレイヤーが$10をベットした場合、レイズしたいプレイヤーは最低$20(計$10)をレイズする必要があります
- マキシマムレイズ:現在のポット額まで。(ただし、他のプレイヤーが既にベット/レイズしている場合は、「そのベット額へのコール額+コールした後のポット額」が最大ベット額)
- 例:ポット額 $100 で、プレイヤーX が最大ベット額となる $100をベット。次のプレイヤーY がレイズしたい場合は、ミニマムレイズ $200 からマックスレイズ $400 までレイズできます(※ プレイヤーX へのコール額 $100+コールした後のポット額 $300= $400)
- レイズの回数:回数上限なし
ノーリミットオマハ(NLO)
ノーリミットオマハは、PLOよりマイナーなオマハゲームです。それでも、オマハ ポーカーのバリエーションを多く取り扱うオンラインポーカーサイトなら、ノーリミットオマハのトーナメントやキャッシュゲームを見つけることができます。
なぜノーリミットはPLOに比べプレイ人口が少ないかというと、役ができやすいオマハ ポーカーの場合、Aを持っているとフロップやプリフロップでオールインしやすくなるため。したがって、オールインORフォールドの様なゲーム性になりがち。
もしオールインORフォールドが好きな方なら、NLOはおすすめのオマハゲームです。
- 最小ベット額:BB額と同額
- 最大ベット額:所持しているチップ額まで
- ミニマムレイズ:直前に行われたベット/レイズ額と同額以上
- 例:プレイヤーX が$10をベットした場合、リレイズするプレイヤーは$10を加えた$20が最小レイズとなります
- マキシマムレイズ:自身のスタックサイズ
- レイズの回数:回数に上限なし
フィックスリミットオマハ
フィックスリミットオマハも、PLOに比べるとマイナーなオマハ ポーカーです。ベット額は事前に定められた固定額となるため、保守的なゲーム性と言えるでしょう。
ノーリミットオマハのオールインゲームに近いゲーム性とは真逆で、ベット額がそれほど高くならないため、ショーダウンとなりやすいゲームと言えます。
- ブラインド:表示された額の半額。つまり、$1/$2のフィックスリミットでは、SB $0.50/BB $1
- ミニマムベット:BB額と同額
- レイズサイズ:プリフロップとフロップでのベットおよびレイズは小さい方のリミット/ターンとリバーでのベット/レイズは大きい方のリミット
- 例:$1/$2のフィックスリミットの場合、プリフロップとフロップのレイズは$1、ターンとリバーでは$2
- レイズの回数:各ベッティングラウンドにつき4回まで
- 例:$1/$2のフィックスリミットでターンでレイズする場合、1回目のレイズ $2 → 2回目のレイズ $2を追加した$4 → 3回目のレイズ さらに$2を追加した$6 → 4回目のレイズ $2を追加した$8 まで。これ以上のレイズはできません
上記のルールは一般的なフィックスリミットのルールで、やや異なる場合もあります。
5カードオマハ
5カードオマハは、ポットリミットオマハの次に人気のバリエーションです。5枚のホールカード(手札)が配られ、5枚のコミュニティカードを合わせた10枚から5枚を選び、役を構成します。
ただし、5カードオマハでも、必ずホールカード2枚とコミュニティカードの3枚で役を作る必要があります。その他のルールは、PLOと同じです。
PLOより1枚手札が多いため、さらに役が作りやすくなり、さらにアクションの多いゲームが期待できるでしょう。なお、5カードオマハにも、ポットリミットとノーリミットゲームがあります。
6カードオマハ

6カードオマハでは、その名の通り、6枚のホールカードが配られます。その他のルールは、ポットリミットオマハと同様です。
6カードオマハでも、ホールカード2枚とコミュニティカード3枚の5枚で役を構成する必要があります。オマハの中でも最も役が作りやすいオマハ ポーカーなので、多くのアクションを好むエキサイティングなゲームが好きなプレイヤーに人気です。
なお、リバーのベッティングラウンドが終わって2人以上のプレイヤーが残っている場合、ショーダウンは最後にベット/レイズしたプレイヤーからカードを公開します。最終ラウンドでベットがなかった場合は、アウトオブポジション(先にアクションを行うポジション)のプレイヤーから最初にカードをショーダウンしましょう。
オマハ ハイロー(オマハ 8オアベター)

オマハ ハイ/ローは、「オマハ 8オアベター」とも呼ばれ、ハイハンドとローハンドを競うオマハ ポーカーです。オマハ ハイローのルールはポットリミットオマハと同じで、ポットは最も強いハイハンドを作ったプレイヤーと、最も弱いローハンドを作ったプレイヤーで分けられます。
ただし、ローハンドにストレートとフラッシュ役はなく、「8オアベター」つまり8以下(Aが最も低い)のハンドでなければなりません。そのため、最も強いローハンドは「エース・トゥ・ファイブ」と呼ばれる「A‐2‐3‐4‐5」となります。
このハンドは「ホイール」とも呼ばれ、場合によってはハイハンドとローハンドの両方で勝てることも。役を作る際は、ハイハンド、ローハンドともに手札からそれぞれ2枚を自由に選び、コミュニティカード3枚と組み合わせて役を構成しなければなりません。
もし、8以下の条件を満たすローハンドがない場合は、ハイハンドがポット総取りとなります。強いハンドと弱いハンドを同時に競うオマハ ハイローでは、低いランクのストレートまたはフラッシュは、スクープ(両方のポットを獲得)する可能性を持つ良いハンドです。
また、オマハ ハイローもポットリミット、リミット、ノーリミットでプレイされ、ノーリミットやポットリミットではポットが大きくなることが頻繁にあるオマハ ポーカーです。なお、オマハ ハイローには、手札が4枚、5枚、6枚のそれぞれのバージョンがあります。
オマハの定石

オマハ ポーカーでの定石として、以下にいくつかの主要なポイントをまとめています。
1.テキサスホールデムと同様のプレイをしない
オマハポーカーでは、テキサスホールデムと違い、手札が4枚になることで確率に大きな変化があります。2+2が4ではなく、6や8になり得るのです。
そのため、テキサスポーカーではワンペアで勝てることの多いゲームですが、オマハでのワンペアはショーダウンで勝つことは稀。そもそも、ペアでショーダウンまで進むのも難しいといえるでしょう。
たとえ何年もホールデムをプレイしている人でも、オマハに臨む際には初心者の心構えで学ぶことが重要です。とはいえ、これまでのポーカーでのスキルや経験が無駄になることはなく、短期間で強いオマハプレイヤーへと成長することができます。
2.スターティングハンドを慎重に選ぶ
強いスターティングハンドでプレイすること以上に、重要なことはありません。相手より不利な状態でスタートするのは、どんなゲームでもリスクが伴います。
フロップでハンドが発展する可能性が低い場合は、ポストフロップで挽回するのは非常に困難です。エースのペアとスーツの異なるカード2枚などのスターティングハンドの場合も、フロップでハンドを強化できる可能性は低いことを認識し、強化できそうになければ早めにフォールドしましょう。
3.オマハのポジションは特に重要
オマハ ポーカーでは、テキサスホールデムよりも一層ポジションを重要視しなければなりません。その理由は、オマハではドローハンドなどの役が完成しやすく、ストリートごとにハンドの強さが入れ替わりやすいゲームであるため、インポジション(後にアクションするポジション)の方が判断しやすくなります。
テキサスホールデムでアウトオブポジション(先にアクションするポジション)からプレイする場合の不利な点が、オマハ ポーカーでは2倍になることを知っておくべきです。そのため、アウトオブポジションからプレイする場合は、よりタイトにプレイしましょう。
オマハポーカーの必勝法・攻略法 – プレイ時のヒント

オマハ ポーカーの必勝法・攻略法として、以下にプレイ時の戦略ヒントをいくつか挙げていますので参照して下さい。
