このページでは、インディアンポーカーについて分かりやすく解説しています。インディアンポーカーで遊びたい方は、以下のガイドを参考にして下さい。
目次
インディアンポーカーとは
インディアンポーカーは、心理戦の要素を含むカードゲームの一種です。標準のポーカーゲームと異なり、相手のカードを見ることはできても自分のカードを見ることはできません。
競技としてプレイされることもあれば、友人同士の社交の場で娯楽ゲームとしても親しまれています。
インディアンポーカーのルーツと経緯
インディアンポーカーという名前は、カードを額に当てた時の様子がアメリカン・インディアンの頭飾りに似ていることに由来しています。「ネイティブアメリカン」や「先住民族」という呼称が一般的になる以前は、「アメリカン・インディアン」という呼称が一般的だったため、インディアンポーカーという呼称が定着しました。
しかし、この呼称は「無神経」または「不快な印象」を与える可能性があるとして、インディアンポーカーには以下のような多くの別名があります。
- ブラインドマンズ・ブラフ
- ワンカード・ポーカー
- フォアヘッド・ポーカー
- オクラホマ・フォアヘッド
このゲームの起源は、ポーカーやボードゲームより広範な歴史に根ざしており、ある人物によって考案されたのではなく、長い時間をかけて進化してきたと考えられています。また、インディアンポーカーは、「第1回ブラインドマンズ・ブラフ世界選手権」として、2010年10月にパディパワー・ポーカー・アイリッシュウィンターフェスティバルで開催されました。
インディアンポーカーのルール
インディアンポーカーは、以下のルールでプレイします。
- プレイヤー全員が開始ベットを置く
- 各プレイヤーにカードを1枚ずつ配る
- 各プレイヤーはカードを見ずに額に当てる
- 順番にベット/フォールドする
- すべてのベットが終わったら、カードを公開する
- 最も高いランクのカードを持っている人が勝利する
インディアンポーカーで使用するカードは、1デッキ52枚。2人以上でプレイし、大勢でもプレイ可能。ただし、4人以上10人以下でプレイするとより楽しめるゲーム性を持っていると言えるでしょう。
最も強いカードはA(エース)、次にK→Q→J…と続き、2が最も弱いカードです。
インディアンポーカーの役
通常の1枚でプレイするインディアンポーカーのカードの強さは、以下のようになります。
Ace > King > Queen > Jack > 10 > 9 > 8 > 7 > 6 > 5 > 4 > 3 > 2
インディアン テキサスホールデムやインディアン スタッドポーカーは、通常のポーカー役の強さが適用されます。
インディアンポーカーのやり方
インディアンポーカーのやり方は、以下の手順となります。
1.アンティ(開始ベット)を置く
各プレイヤーは同じチップ数を持ち、ディーラー(親)を決めます。各プレイヤーはデッキからカードを引いて、最も高いランクのカードを引いたプレイヤーがディーラーになります。
プレイヤーは全員、アンティと呼ばれる開始ベットを置かなければなりません。アンティは参加費のようなものなので、通常は低めに設定されます。
プレイヤー全員のアンティはテーブルの中央に集められ(ポットと呼ぶ)、最終的にラウンド勝者が獲得できます。
2.カードディール
各プレイヤーにカードを1枚ずつ、裏向きに配ります。プレイヤーは、配られたカードを見ずに額に当て、他のプレイヤーに見えるようにします。
カードはラウンド終了まで、またはフォールドするまで額に当てたままにしておきます。カードを頭に当て続けるのに疲れたら、ヘッドバンド等を使ってカードを額に固定しましょう。
3トーク&リアクションタイム
インディアンポーカーでは、他のプレイヤーのカードを見て、リアクションや会話が可能です。会話は質問を含むこともできますが、カードのランクを教えることはできません。
また、質問への回答は真実である必要はなく、ブラフで答えることも可能です。
4.ベッティングラウンド
他のプレイヤーとの会話や相手のリアクションから自分のカードのランクを予測し、ディーラー(親)の左隣のプレイヤーからアクションを行います。
アクションには以下の種類があります。:
ベット:任意の数のチップを賭けること。
コール:他のプレイヤーのベットに対し、同額のチップを賭けること。
レイズ:他のプレイヤーが行ったベットよりも、多くのチップを賭けること。誰かがレイズした場合、他のプレイヤーはレイズと同じ額のベットを行う(コール)か、ゲームを降りる(フォールド)かを選択しなければなりません。または、リレイズ(さらに多くのチップを賭ける)することもできます。
チェック:他に誰もベットをしていない場合にのみ使えるアクションで、自分のアクションを保留にし、次のプレイヤーにアクションを回すこと。他のプレイヤーがベットなどを行ったら、それに対してアクションを行う必要があります。
フォールド:ゲームから降りること。フォールドすると、アンティやすでに賭けたチップは失います。フォールドの際は、カードを裏向きにしてテーブルに置きましょう。
これらのアクションを順番に行い、ラウンドに参加している(フォールドしていない)プレイヤーのベット額が揃うまでアクションを続けます。賭けたチップはポットに集められます。
5.ショーダウン
ラウンド参加者のベット額が揃ったら、カードを公開(ショーダウン)します。最もランクの高いカードを持つプレイヤーが勝利となり、ポットを獲得できます。
もし、最も高いランクのカードを持つプレイヤーが2人以上いた場合、ポットは均等に分けられます。なお、ディーラー(親)はラウンド終了時に時計回りに移動します。
インディアンポーカーの様々なローカルルール
インディアンポーカーには、以下の様な様々なローカルルールも適用されています。
ジョーカー入り
インディアンポーカーはジョーカーを含めた53枚でもプレイできます。
ジョーカーを含む場合は、ジョーカーが最も強いカードとなります。
スートのランク設定
同じランクのカードを持つプレイヤーがいた場合にドロー(引き分け)とならないよう、スートの強さを設定します。
一般的に、スートの強さは以下のようになります。
- スペード
- ハート
- ダイヤモンド
- クラブ
カード交換あり
インディアンポーカーのオンラインアプリなどでは、カードの交換ができるルールも。
相手の反応やアドバイスによってカードを交換したら、Aを持っていたのに交換してしまう、といったことも起こり、ゲームが盛り上がる要素となります。
罰ゲーム付き
飲み会の席では、フォールドすると自分のカードと同じ口数を飲む(カードが4なら4口)ルールがあったり、ショーダウンで負けたらグラスを一気飲みするなどのルールも。仲間内でこれらの罰ゲームのルールを考えるのも楽しさの一つとなるでしょう。
インディアンポーカー ゲームのバリエーション
インディアンポーカーにはいくつかのバリエーションがあります。遊び心を加えたい、ゲームの興奮を高めたいという方は、以下のようなインディアンポーカーのバリエーションを試してみてください。
ツーカード ブラインドマンズブラフ
インディアンポーカーをより難易度の高いゲームにしたのが、ツーカード・ブラインドマンズブラフ(ツーカード インディアンポーカー)です。
ツーカードが指すように、このゲームでは各プレイヤーに2枚のカードが配られます。
各プレイヤーは、配られた裏向きのカード2枚を見ずに、額に当てます。
ツーカード・ブラインドマンズブラフではペアが最も強い役となり、複数のプレイヤーがペアを持っている場合、高いランクのペアが勝者となります。
誰もペアを持っていない場合は、最も高いランクを含むカードを持っているプレイヤーが勝者です。
ペアを持つプレイヤーがおらず、最高ランクのカードを持つプレイヤーが複数いる場合は、2枚目のカードのランクを比較して勝者が決まります。
マルチカード インディアンポーカー
インディアンポーカーは、基本の1枚カードやツーカード・ブラインドマンズブラフの他に、3枚や4枚でもプレイ可能です。
3枚でプレイする場合はスリーカードポーカーの役を手本にするのも良いでしょう。
カードは最初から全てのカードを配るのではなく、1枚づつ追加していきその都度ベッティングラウンドを設けると、多くのアクションとベットを促せ、より刺激的なゲームとなります。
インディアン テキサスホールデム
テキサスホールデムに遊び心を加えた、インディアンポーカースタイルでテキサスホールデムをプレイできます。
インディアン テキサスホールデムには複数のベッティングラウンドがあり、より複雑な心理戦が楽しめます。
まず、各プレイヤーに2枚のカードを配り、見ることなく額に当てます。その後は通常のテキサスホールデム同様にゲームを進めます。
最初(プリフロップ)のベッティングラウンドの後、3枚のカードをテーブル中央に表向きに開き、フロップのベッティングラウンドを行います。
その後、4枚目のカードをテーブル中央に表向きに開き、ターンのベッティングラウンド。
最後に5枚目のカードをテーブルに開き、リバーのベッティングラウンド、といったように、テキサスホールデムとゲームの流れは同じです。
異なるのは、自分のカードを予測しなければいけないこと。
最後にショーダウンを行い、最も強い役を持つプレイヤーがポットを獲得します。
ナッツのハンドを持つプレイヤーがフォールドしたりすることもあり、非常に盛り上がるゲームとなります。
インディアン スタッドポーカー
インディアン スタッドポーカーは、セブンカードスタッドを基にしたインディアンポーカーのバリエーションです。プレイヤーは最初に配られるカードを額に当て、自分以外のプレイヤーに見えるようにします。
その後は、通常のセブンカードスタッドポーカーと同じようにプレイします。ショーダウンでプレイヤーは額に当てたカードを公開し、7枚のカードから5枚のカードを使って最も強い役を持つプレイヤーが勝利します。
もともとベッティングラウンドが5回と多いセブンカードスタッドは、最初のカードが自分だけ見えていないぶん、さらにスリルあるゲームとなります。
インディアンポーカーの勝ち方・コツ
インディアンポーカーをプレイする際は、下記の戦略やコツを参考にしてプレイしましょう。
1.他の人のアクションから情報を得る
全員がカードを額に当てたら、他のプレイヤーのアクションから自分のカードを推測するしかありません。もしあなたのカードランクが高い場合、他のプレイヤーたちはフォールドする可能性が高くなります。
反対にあなたのカードランクが低い場合、フォールドするプレイヤーは少ないはずです。また、相手があなたのカードを見た時の反応も注意深く観察してください。
同様に、相手のカードを見る時は表情やしぐさに現れないように注意しましょう。
2.ポジションは重要
親であるディーラーポジションは、最も多くの情報が得られるベストポジションです。次に良いポジションは、ディーラーの右に座るプレイヤーで、その次はディーラーの右2つ目のポジションです。
最初にアクションを行わなければならないプレイヤーは、自分のカードの情報を得ることなく決断しなくてはなりません。例え自分の額にAを当てていたとしても、他のプレイヤーにKを額に当てている者がいればフォールドすることでしょう。
俗にいう、レイトポジションは有利であり、アーリーポジションが不利なのはインディアンポーカーでも同じです。最初にフォールドするプレイヤーが多いほど、残りのプレイヤーに強いカードを持つ者がいることが分かり、誰なのかが絞りこみやすくなります。
3.ブラフを上手く使う
相手が低いカードを持っている場合、強気にベットするのではなく、考える様子を見せるのがコツ。そうすれば相手はフォールドせずラウンドに長く留まり、より大きなポットを獲得できます。
もし相手が高いカードを持っている場合、ベットする際に強気の様子を見せ、相手を早くフォールドさせるように心がけましょう。ただし、自分と相手の二人での勝負の場合、相手にはあなたのカードが見えているため、大きなブラフは危険です。
4.ブラフは相手を選ぶ
プレイヤーの中には、フォールドしない相手もいます。そういったプレイヤーにブラフは効果がありません。
得てしてフォールドしない相手は自分のカードが予測できず、こちらが中ランク程度であれば勝てる可能性に望みをかけます。それらを踏まえ、相手に勝てるカードを自分が持っているかを冷静に判断してプレイしましょう。
5.アーリーポジションでのプレイは慎重に
アーリーポジションからプレイする場合は、慎重にプレイすることを心がけてください。例えラウンドに参加する際も小額をベットし、その後のミドル/レイトポジションにいるプレイヤーたちの出方を見て、コールするかどうかを決めます。
レイトポジションにQ以上のカードを持つプレイヤーがいれば、フォールドする方がリスクを回避できます。良いポジションの場合のみラウンドに参加する、というプレイ方法も間違いではありません。