このページでは、モンテカルロ法について分かりやすく解説しています。モンテカルロ法を実践してみたい方は、以下を参照して下さい。
目次
モンテカルロ法とは
モンテカルロ法は、フィボナッチ数列に沿って、賭け金額を調整するベッティングシステムの一種です。この戦法では、3つの数字の両端の合計を賭け金の倍数とし、負ければ数列を増やし、勝てば、数列を減らしていきます。
ネガティブプログレッションの賭け戦略ため、連敗が続くと損失額が高くなるリスクがあります。
モンテカルロ法の長所・短所
モンテカルロ法の長所・短所には、以下のような点が挙げられます。
長所
- 様々なカジノゲームに応用し易い
- 賭け金の増え方がマーチンゲール法よりも緩やか
- 感情任せの賭けを避けられる
モンテカルロ法は、マーチンゲール法ほど賭け金の増幅が大きく無く、高額の予算がなくても実践可能。また、2倍配当(勝率約50%)と3倍配当(勝率約33%)のいずれにも有効なため、複数のカジノゲームや賭け方で利用できます。
短所
- 数列に従って賭け金額を毎回計算し直す必要がある
- 連敗後の損失額が高くなるリスク
- 数列ベースのベット手法によりゲーム体験が味気無くなる
モンテカルロ法では、数列に従って毎回賭け金額を計算するのがやや面倒です。また、連敗が続くと、損失額がぐっと増える上、マーチンゲール法と違い、一度の勝ちで損失を回収することはできません。
モンテカルロ法が使えるゲームと賭け方の種類
モンテカルロ法は、以下のカジノゲームおよび賭け方に適しています。
配当 | ゲーム | 有効なベットエリア |
---|---|---|
2倍配当
(1:1) |
ルーレット |
|
クラップス |
|
|
シックボー |
|
|
ブラックジャック | ダブル/スプリット時には調整が必要 | |
バカラ | 「バンカー」へのベットはコミッションがあることに注意 | |
3倍配当
(2:1) |
ルーレット |
|
モンテカルロ法は、2倍配当かつ勝率が約50%、あるいは3倍配当かつ勝率が約33%の賭け方に適用できます。勝率がこれより低くなると、かなりの長期戦になったり、賭け金が膨れ上がるリスクが高まります。
ルーレット
3倍配当のモンテカルロ法が実践できるのは、ルーレットのコラムベットあるいはダズンベットのみです。これらの賭け方の勝率は、共にアメリカンルーレットで約 31.6%、ヨーロピアンおよびフレンチルーレットで約 32.4%あります。
バカラ
バカラのバンカー賭けは 45.86%、プレイヤー賭けは 44.62%の勝率があるため、モンテカルロ法が適用できます。ただ、バンカーで勝利した場合の配当は 5%のコミッションが差し引かれる点に注意。
可能な限り、ノーコミッションバカラゲームを利用するのが好ましいでしょう。プレイヤー賭けはバンカー賭けより勝率が低いため、連敗が訪れる可能性もやや高いことを認識しておきましょう。
ブラックジャック
ブラックジャックは基本戦略に従ってプレイした場合の還元率は99%以上で、ハウスとの勝率が五分五分のゲームといえるでしょう。そのため、モンテカルロ法を適用することもできます。
しかし、ブラックジャックの稼ぎ時となるダブルダウンやスプリットを行って負けた場合、ベット額が膨らむことに注意してください。また、ダブル/スプリットによりベットの法則に変則性が現れるので、数字が一つにならなくても利益が発生する場合もあります。
そのような場合、収益をよく考慮して各自でアレンジしてプレイするのことが重要です。
モンテカルロ法の使い方・やり方
モンテカルロ法の使い方は、以下のようになります。
1.紙に「1、2、3」と書く
紙に「123」と書き、両端の数字を足した値がベット額となります。
従って、「123」の場合は $4 ですが、賭け金が低いと感じる方は「246」や「369」でも構いません。ただし、2倍もしくは3倍の数字にしてください。
2.負けたら数字を足し勝ったら数字を消す
負けたらベット額を右に足し、勝ったら両端の数字を1つずつ消します。
2倍(1:1)配当と3倍(2:1)配当のモンテカルロ法の違いは、勝利した際の数字の消し方のみです。3倍配当のベット箇所でモンテカルロ法を実践する場合は、勝った際に両端の数字を2つずつ消します。
3.数字を全て消すが1つになったら1セット終了
負けたら数字を足し、勝ったら消す、を繰り返します。次のラウンドでは、常に両端の数字を足した値がベット額となり、数字が1つになるか全て消えたら1セット終了です。
1セット終了時には利益が生まれる仕組みとなっていますが、ごく稀に数ドルのマイナスで終わることも。その場合は再び初めからモンテカルロ法を開始し、取り戻してください。
開始ベット額を高くし過ぎると、連敗が続いた際に賭け金が徐々に高くなるため、資金切れにならない額を設定しましょう。3枚配当の賭けエリアでは勝率が33%のため、連敗の備えが必要です。
モンテカルロ法のシミュレーション例
以下、モンテカルロ法のシミュレーション例を提示しています。
シミュレーション例:
ルーレットでの2倍配当の賭け
ラウンド | 開始記録 | ベット額 | 勝敗 | 終了時記録 | 累計損益 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 1 2 3 | 4 | 負け | 1 2 3 4 | -4 |
2 | 1 2 3 4 | 5 | 負け | 1 2 3 4 5 | -9 |
3 | 1 2 3 4 5 | 6 | 勝ち | -3 | |
4 | 2 3 4 | 6 | 負け | 2 3 4 6 | -9 |
5 | 2 3 4 6 | 8 | 負け | 2 3 4 6 8 | -17 |
6 | 2 3 4 6 8 | 10 | 勝ち | -7 | |
7 | 3 4 6 | 9 | 負け | 3 4 6 9 | -16 |
8 | 3 4 6 9 | 12 | 負け | 3 4 6 9 12 | -26 |
9 | 3 4 6 9 12 | 15 | 勝ち | |
-11 |
10 | 4 6 9 | 13 | 負け | 4 6 9 13 | -24 |
11 | 4 6 9 13 | 17 | 勝ち | -7 | |
12 | 6 9 | 15 | 勝ち | +8 |
12ラウンドのうち5勝/7敗でも、8ドルの利益が発生することが分かります。
シミュレーション例:
ルーレットでの3倍配当の賭け
ラウンド | 開始記録 | ベット額 | 勝敗 | 終了時記録 | 累計損益 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 1 2 3 | 4 | 負け | 1 2 3 4 | -4 |
2 | 1 2 3 4 | 5 | 負け | 1 2 3 4 5 | -9 |
3 | 1 2 3 4 5 | 6 | 負け | 1 2 3 4 5 6 | -15 |
4 | 1 2 3 4 5 6 | 7 | 勝ち | -1 | |
5 | 3 4 | 7 | 負け | 3 4 7 | -8 |
6 | 3 4 7 | 10 | 負け | 3 4 7 10 | -18 |
7 | 3 4 7 10 | 13 | 負け | 3 4 7 10 13 | -31 |
8 | 3 4 7 10 13 | 16 | 負け | 3 4 7 10 13 16 | -47 |
9 | 3 4 7 10 13 16 | 19 | 勝ち | -9 | |
10 | 7 10 | 17 | 負け | 7 10 17 | -26 |
11 | 7 10 17 | 24 | 負け | 7 10 17 24 | -50 |
12 | 7 10 17 24 | 31 | 勝ち | +12 |
12ラウンドのうち3勝/9敗(勝率25%)でも、12ドルの利益が発生することが分かります。3倍配当(賭け金の2倍の純利益)が得られるので、勝てば損失の多くが取り戻せますが、連敗する可能性も高いことは覚えておいてください。
ルーレットでのモンテカルロ法の実践例
以下、ルーレットでのモンテカルロ法の実践例を示しています。
実践例
コラムベットへの賭け$4で開始
ラウンド | 開始記録 | ベット額 | 勝敗 | 終了時記録 | 累計損益 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 1 2 3 | 4 | 負け | 1 2 3 4 | -4 |
2 | 1 2 3 4 | 5 | 負け | 1 2 3 4 5 | -9 |
3 | 1 2 3 4 5 | 6 | 勝ち | +3 | |
4 | 1 2 3 | 4 | 負け | 1 2 3 4 | -1 |
5 | 1 2 3 4 | 5 | 負け | 1 2 3 4 5 | -6 |
6 | 1 2 3 4 5 | 6 | 負け | 1 2 3 4 5 6 | -12 |
7 | 1 2 3 4 5 6 | 7 | 負け | 1 2 3 4 5 6 7 | -19 |
8 | 1 2 3 4 5 6 7 | 8 | 負け | 1 2 3 4 5 6 7 8 | -27 |
9 | 1 2 3 4 5 6 7 8 | 9 | 負け | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 | -36 |
10 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 | 10 | 勝ち | -16 | |
11 | 3 4 5 6 7 | 10 | 勝ち | +4 |
3ラウンドで1セット終了し、11ラウンドで2セット目が終了した時の利益は4ドルとなりました。ベット額が上がらずセットが終了した場合の利益は低く、ベット額が上がるほどセット終了時の利益も高くなる傾向にあります。
バカラでのモンテカルロ法の実践例
以下、バカラでのモンテカルロ法の実践例を提示しています。
実践例
プレイヤーベットへの賭け$4から開始
ラウンド | べット額 | 勝敗 | 累計損益 | ラウンド | べット額 | 勝敗 | 累計損益 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 4 | 負け | -4 | 13 | 26 | 負け | -125 |
2 | 5 | 負け | -9 | 14 | 29 | 勝ち | -96 |
3 | 6 | 負け | -15 | 15 | 27 | 負け | -123 |
4 | 7 | 負け | -22 | 16 | 31 | 負け | -154 |
5 | 8 | 勝ち | -14 | 17 | 35 | 勝ち | -119 |
6 | 8 | 勝ち | -6 | 18 | 32 | 勝ち | -87 |
7 | 8 | 負け | -14 | 19 | 31 | 勝ち | -56 |
8 | 11 | 負け | -25 | 20 | 31 | 負け | -87 |
9 | 14 | 負け | -39 | 21 | 42 | 勝ち | -45 |
10 | 17 | 負け | -56 | 22 | 34 | 勝ち | -11 |
11 | 20 | 負け | -76 | 23 | 17 | 負け | -28 |
12 | 23 | 負け | -99 | 24 | 34 | 勝ち | +6 |
最初に7連勝したものの、その後途中で7連敗っしたので長期戦となりました。加えて22ラウンド目に数字の「17」1つになりましたが利益が生まれないパターンとなったため、23ラウンド目に $17をベット。
このように、時にアレンジが必要な場合もあります。長期戦で最大累計損失に達したのが 154ドル、最大ベットとなったのが 42ドルです。しかし、最終的には6ドルの利益(最初の7連勝を合わせると34ドル)で終わりました。
ブラックジャックでモンテカルロ法を実践する
以下、ブラックジャックでのモンテカルロ法の実践例を解説しています。
実践例
ブラックジャックでダブルダウンやスプリットをしながら、モンテカルロ法を行った結果は以下の通りです。
ラウンド | 開始記録 | ベット額 | 勝敗 | 終了時記録 | 累計損益 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 1 2 3 | 4 | 負け | 1 2 3 4 | -4 |
2 | 1 2 3 4 | 5 | 負け | 1 2 3 4 5 | -9 |
3 | 1 2 3 4 5 | 6 | 勝ち | -3 | |
4 | 2 3 4 | 6+6(ダブル) | 負け | 2 3 4 12 | -15 |
5 | 2 3 4 12 | 14 | 負け | 2 3 4 12 14 | -29 |
6 | 2 3 4 12 14 | 16 | 負け | 2 3 4 12 14 16 | -45 |
7 | 2 3 4 12 14 16 | 18 | 負け | 2 3 4 12 14 16 18 | -63 |
8 | 2 3 4 12 14 16 18 | 20 | 勝ち | -43 | |
9 | 3 4 12 14 16 | 19 | 負け | 3 4 12 14 16 19 | -62 |
10 | 3 4 12 14 16 19 | 22 | 勝ち | -40 | |
11 | 4 12 14 16 | 20 | 負け | 4 12 14 16 20 | -60 |
12 | 4 12 14 16 20 | 24+24(スプリット) | 勝ち | -12 | |
13 | 12 14 16 | 28 | 勝ち | +16 |
12ラウンド目にディーラー10に対し、微妙なハンドでスプリットしましたが、幸いにも両ハンド勝利することができ、2連勝して16ドルの利益に。しかし、スプリットで負けていたと仮定すると、次のベット額は $52 となり、長期戦とともにある程度の資金を必要とします。
ブラックジャックをプレイする場合、ならびに他のゲームで連敗が続いた時のために、軍資金は最低でも開始ベットの50倍は用意しておきましょう。また、記録に難しさを感じる方は、ネット上で無料のモンテカルロ法 計算ツールも見つかります。
モンテカルロ法で勝てない際のヒント
モンテカルロ法で勝てない際には、以下のポイントを参考にして下さい。
1.資金切れに注意
モンテカルロ法は、ネガティブプログレッションの手法のため、連敗が続いた際の資金切れに備えておくことが重要。特にブラックジャックのように不規則な賭け金になる場合など、資金が尽きて破綻してしまうリスクをよく考慮しておきましょう。
モンテカルロ法はマーチンゲール法ほど大きな資金を必要としませんが、万が一の連敗に備えるには、相応の準備資金があることが望ましいです。
2.勝率が低い賭けでは損失リスクが増す
モンテカルロ法を適用するベットでの勝率が低いほど、損失リスクが高くなります。例えば、競馬やその他のスポーツベットに適用することを考える人もいますが、簡単ではありません。
その理由は、モンテカルロ法を有効に機能させるには「約 50%勝率+2倍配当」もしくは「約 33%勝率+3倍配当」の条件が揃っていることが必須です。
条件に合わない場合、連敗が続いて破綻するか、配当が低く勝っても取り戻せない場合がほとんどです。敢えて適用するなら、競馬の単勝賭けが考えられます。
この場合、「約 50%勝率+2.0オッズ以上」または「約 33%勝率+3.0オッズ以上」の条件を満たす馬を見極め、賭ける必要があります。
3.オンラインカジノ ボーナスは利用しにくい
オンラインカジノのボーナスでモンテカルロ法を試すのは、思ったより難しいことが多々。通常、ボーナスマネーには「ベット上限」があり、高い上限のカジノでもせいぜい$25です。
一度でも上限を超える賭けをボーナスマネーで行うと、賞金は没収の対象となります。ボーナスにベット上限がないオンカジはごく一部なので、要注意。
一部のカジノでは、いかなるベッティングシステムも禁止している場合があります。禁止されているのに誤って使用した場合、勝っても出金拒否され、賞金を没収されることも。
賭け戦略を実践する際には該当の利用規約をしっかり読んで、禁止されていないことを確認して行ってください。