このページでは、カードカウンティングについて分かりやすく解説しています。ブラックジャックでカウンティングを実践してみたい方は、以下を参照して下さい。
目次
カードカウンティング とは
カードカウンティングは、カードカウンティングはカードをカウントし、残りのカードの状況、つまり可能性が高い次のカードを予測する戦略です。現れたカードを所定の方法で足し引きしながら数えることで、次に現れる確率の高いカードを予想します。
この戦法は、数学的にも有効であることが証明されており、ブラックジャックの主要な戦略のひとつ。数学者であり投資家でもあったエドワード・O・ソープにより考案されました。
また、マサチューセッツ工科大学、ハーバード大学など一流大学の学生および卒業生で結成されたブラックジャックチームが誕生し、カードカウンティングを使用して世界中のカジノで数十億稼いだという逸話もあります。
ブラックジャック カードカウンティングの長所・短所
ブラックジャックでのカードカウンティングの長所・短所は以下が挙げられます。
利点
- プレーヤーにとって有利な戦略
- ブラックジャックでのダブルやスプリットの成功率が上がる
- カードの推測によって勝負どころがわかる
カードカウンティングは、一部のカジノで禁止されているくらいですから、有効な戦略であることが分かります。カウンティングにより次のカードの確率が把握できるため、大きな賭けに出る勝負時もわかり、特にブラックジャックでのダブルやスプリットの決断時に活用できます。
欠点
- ある程度のトレーニングが必要
- 大半のカジノでは利用禁止
- 必ず勝つとは限らない
- RNGテーブルや自動シャッフラーには向かない
カードカウンティングのカウント方法は一種類ではありません。比較的簡単に行えるものから、0.5 や 1.5などでカウントするカードも含まれる複雑なものも。
簡単なカウンティング方法でも、素早く足し引きしながらカウントできるようになるまで、多少のトレーニングが必要です。また、正確にカードを特定できるわけではないので、必ず勝つとは言えません。
また、大半のカジノでは、カードカウンティングは禁止。店舗カジノでカウントしているのがバレると、出禁になることがほとんどです。
オンラインカジノならバレにくいものの、利用規約で禁止されている場合は注意が必要。カードカウンティングにより賞金没収となったケースも稀にあります。
ブラックジャック カウンティングの基本
ブラックジャック カウンティングの基本について以下に解説しています。
カードカウンティングで最も知られているのは、「ハイロー」と呼ばれる難易度の低いカウント方法です。ハイローでは、以下のようにカウントします。
ランニングカウント
【ランニングカウント】は、ブラックジャックテーブルでシャッフルが終わり、配られるカードを以下のカウント方法で0からカウントしていくことを指します。
2から6 | +1 |
---|---|
7から9 | 0 |
10からA | -1 |
自分のカードだけでなく、テーブル上の全てのカードをカウントしなければなりません。
全てのカードをランニングカウントしていくことで、その値によりシュー(カードが入っているプラスティック製の細長いボックス)に残っているおおよそのカード状況が分かります。
カウントが 「+」 |
|
プレイヤーに有利な状況
|
---|---|---|
カウントが 「0」 |
|
偏りがないため予想しづらい状況
|
カウントが 「-」 |
|
カジノが有利な状況
|
このように、残りのカードの状況によってプレイ方法を変えていきましょう。
トゥルーカウント
【トゥルーカウント】は、ランニングカウントした値を残りのデッキ数で割った値を指します。シューに5デッキ残っている時の∔5の値と、2デッキ残っている時の+5では、同じ+5でも信憑性が異なるのはお判りでしょう。
そのため、ランニングカウントをデッキ数で割ることで、さらに信頼性のある【トゥルーカウント】を導きます。例えば、ランニングカウントが+5で残りデッキ数が3の場合、5 ÷ 3=+1.66 なので、シューには大きな値のカードがやや多く含まれていることが分かります。
多くのブラックジャックテーブルでは、不正防止のために透明のシューを使用しており、大体の残りのデッキ数がわかります。
もし、黒いシューなど残りのデッキ数が見えにくい場合でも、ディスカードトレイ(使用したカードを置くトレイ)から判断可能です。ただ、カードカウンティングを防ぐため、オンラインカジノはカードの山を半分ほど使用した時点でシャッフル(常にシャッフル済みの山が別に用意されている)されることも少なくありません。
ランドカジノでは、プレイスピードを上げるためにも自動シャッフラーを使用しているテーブルも少なくありません。
ブラックジャック カウンティングのやり方
ブラックジャックでのカウンティングのやり方は以下の通りです。
1.これまでのカウントを0として、計算を始める
1枚1枚開かれるカードを、法則に沿ってカウントしていきます。
2.カウントに基づいてカードを予測する
この例では、ディーラーのカードは1枚目しか公開されておらず、最後の席のプレイヤーに2枚目のカードが配られた時点でのカウントは「-1」です。つまり、シューには高いランクのカードがやや多く含まれていると予測できます。
3.カードの予測に基づいて次のアクションを選択する
この場合、カードを引いてバーストするリスクを選ぶよりは、ディーラー「4」のアップカードが良いハンドではないことも考慮し、スタンドする方が良いでしょう。(ベーシックストラテジーもそれが最適のプレイ方法)
結果、どのプレイヤーもスタンドしました。
ディーラーの2枚目のカード「3」が公開され、次のカードはカウント「0」なので高いランクも低いランクも考えられます。
結果的には「Q」でしたが、「12」や「14」のプレイヤーがヒットしていたとすればバーストし、その時点で賭け金没収です。自身がバーストするよりは、ディーラーのバーストの可能性を残しておく方が賢明と言えるでしょう。
もし仮にディーラーのアップカードが絵札で、カウントが-4や-5であれば、「12」や「14」のプレイヤーはカードを引くことでハンドが強く可能性が高いと言えます。
ブラックジャック カードカウンティング実践時の注意点
近年、カジノもカードカウンティング対策として、自動シャッフラーを使用したり8デッキのうち4デッキ程度使用した後にシャッフルすることを実施しています。自動シャッフラーは常にカードがシャッフルされているため、カードカウンティングは使えません。
また、カードカウンティング自体は個人の能力となるため違法ではありませんが、他者と共謀していれば話は別。カジノが勝利金を没収したり、カジノ側に訴えられる可能性もあります。
このように、個人でカウンティングを行うのは禁止行為ではあっても違法ではないため、多くの場合、カードカウンティングが発覚すると賞金没収となったり出禁となることが多いようです。
オンラインカジノでもカードカウンティングを理由に、出金拒否および賞金の没収となったケースもあります。ライブカジノプロバイダーからカジノへ連絡がいき、カジノのアカウント凍結の処置がとられるので注意しましょう。
ブラックジャック カウンティングでのコツ
ブラックジャック カウンティングを実施する際のコツをご紹介します。
1.デッキ数の少ないブラックジャックテーブルを選ぶ
カジノのブラックジャックでは、通常6デッキから10デッキが使用されます。デッキ数が少ないほどカードカウンティングの信頼性が高まり、多いほど信頼性は低下します。
そのため、1デッキでも少ないでデッキ数を使用するテーブルでカウンティングを行うのが勝利のコツです。
2.ハンド数の多いテーブルでプレイする
ディーラー対プレイヤー1人のハンドより、多くの参加者がいるブラックジャックテーブルの方がカードのカウントがしやすいと言えます。テーブルに出ているカードが多いため、視覚的にも予想しやすいのです。
ただ、あなたの後に続くプレイヤーたちがカードを引くかどうかも考慮し、ディーラーのハンドにどのように影響するかを考えたうえでプレイしましょう。
3.あからさまな賭け金の変化を避ける
通常、カードカウンティングではカウントがプラスになったら賭け金を上げ、0以下になったら賭け金を下げるのが一般的です。しかし、このベット額にあからさまな差があると、カジノはカウンティングを疑います。
2倍、3倍といった賭け金の変化はプレイヤーがよく行う範囲内かと思われますが、それ以上の差があると怪しまれるので気を付けましょう。
4.難易度の高いカードカウンティングを行う
あるAIによる結果によると、「ハイロー」カウンティングのトゥルーカウントだと高確率で勝つには不十分という結果も出ています。そのため、「ハイロー」カウンティングに慣れたら、もう少し高度なカウンティングを使用してみるのも良いでしょう。
「ハイロー」のカウント方法が最も難易度が低いカウンティング方法ですが、難易度の高いカードカウンティング方法には以下のシステムがあります。
システム名 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10, J, Q, K | A | 難易度 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
オメガ 2 | +1 | +1 | +2 | +2 | +2 | +1 | 0 | −1 | −2 | 0 | 中 |
ハイオプト 2 | +1 | +1 | +2 | +2 | +1 | +1 | 0 | 0 | −2 | 0 | 中 |
ゼン | +1 | +1 | +2 | +2 | +2 | +1 | 0 | 0 | −2 | −1 | 中 |
ハルブス | +0.5 | +1 | +1 | +1.5 | +1 | +0.5 | 0 | -0.5 | −1 | −1 | 高 |
難易度が高いほど、カウントの信憑性が増します。さらに、トゥルーカウントを適用するのをお忘れなく。なお、カードカウンティング 練習アプリやツールなどもあるので、利用してみるのもいいかもしれません。
カードカウンティング いろいろ:他のカジノゲームでの応用
カードカウンティングを他のカジノゲームに応用する場合のヒントについて以下にまとめています。
バカラでのカードカウンティング
バカラでもカードをカウントすることで、残りのカードの状況を大まかに把握することは可能です。しかし、ブラックジャックと違い、バカラにはカードをヒットするかスタンドするか、スプリットやダブルダウンの選択はありません。
そのため、ルールに沿ってカードを追加するか否かが決まるため、カウンティングが役に立つのは賭ける際にわずかなヒントとなる程度と言えるでしょう。
ポーカーでのカードカウンティング
唯一、カードカウンティングがポーカーゲームで有効に働くのは、7カードスタッドです。7カードスタッドはフォールドしたプレイヤーのカード1枚、プレイを続行したプレイヤーのカードが最大4枚まで確認できるため、カウンティングがヒントになる場合があります。
テキサスホールデムでは、各プレイヤーが見えているカードは自分のハンドとコミュニティカードのみのため、カウントするにしては情報が足りません。カウントに時間を費やすより、他のポーカースキルを磨いた方が勝率は上がるでしょう。
ポーカーでは1デッキしか使わないため、カウントに信頼性が増しますが、時にスートも重要になることも覚えておきましょう。