MSIカスタムPC王者決定戦2025開催決定、最強のPCが組み上がる様を見届けよう

11月4日、エムエスアイコンピュータージャパン株式会社は、2025年11月29日(土)に東京・秋葉原にて、カスタムPC組立の頂点を競う大型イベント「MSIカスタムPC王者決定戦2025 ~新たなる覇者~」を開催することを発表。これに伴い、同日より一般参加者の応募受付を開始する事を併せて告知した。物々しいイベントのタイトルであるが、本イベントの概要も併せてどういったものであるのかを詳しく見ていくことにしよう。

最強のPCとは何か

 昨今、PCにおける配信やゲーム市場の形成などに伴いハイスペックマシンの需要が上がりつつある。そういった際に大体頼られるのが一般的なメーカー製PCではなく、PCショップなどでカスタマイズを施されたBTO(Build To Order)パソコンである。その名の通り一定の範囲内でカスタマイズ可能なモデルのPCの出現は、おおよそWindowsXP登場以降のパソコン需要とPCゲーム市場やオンラインゲーム市場の開拓により、爆発的な普及を遂げていった。今やゲーミングマシンといえば専らBTOパソコンであり、そうでないメーカー製のパソコンはオフィスワーク専用機と化す程に2極化している状況だ。

 そんな中で当然湧き上がってくるのは「カスタマイズ出来るマシンがあるならば、どれだけの性能をチューニングすれば出すことが出来るのか?」という疑問である。いわゆるマイニング需要に対するグラフィックボードを使い捨てるかの様なPCセッティングではなく、PCでゲームコンテンツを主軸に楽しむための「ウルトラハイエンドモデル」としてのカスタマイズを求める声もまた存在していたのである。だがしかしこの手の願望を叶えるには大切な要素が足りていない。それはカスタマイズ者本人にかなりの経済的負担が掛かるという点だ。昔であれば安く済む構成であっても、最近ではグラフィックボードを含めた電子部品の値段が相対的に高い状態が続いている。こだわり抜いたPCでは3桁万円レベルの値段でのカスタマイズとなる事も珍しくない。なお、主催となるMSIのネット通販サイトで販売しているウルトラハイエンドモデル「MEG Vision X AI 2NVZ9-014JP」は、標準構成で税込価格928,000円となっている。ここにさらに別売のSSD2つと32GBのメモリ2つを搭載すれば、合計はそれなりの金額に届く事になる。下手なワークステーションより遥かに性能が良いマシンが出来上がる事になる。当然、消費電力も極めて高い事は言うまでもない。

 さて本イベントは、同社曰く「初心者から上級者まで、どなたでもご応募可能です。抽選で選ばれた方には、当日会場にて用意されたパーツを使用し、制限時間内にPCを組み立てていただきます。優勝者には総額100万円相当のPCパーツを贈呈いたします。また、優勝者だけでなく他の参加者にも豪華な賞品をご用意しております。」と非常に太っ腹な書きぶりであるが、昨年開催された同イベントでは一言一句その言葉に間違いがない熾烈な戦いが繰り広げられた。

 昨年のイベントの記述を参照すると、まず選ばれた参加者たちは会場に集合。その際にイベントで使用するパーツは抽選で選ばれる事になる。その後参加者は各自呼ばれ、抽選されたパーツを使用してPCを組み上げる。制限時間45分を使って①使用するパーツの取付、②ケーブルの配線、③サイドパネルの取付の3点を完了させ、手を挙げた時点で作業を中断し完成したものが納品されるという流れだ。組み立ての速さ、完成度、配線、そして個性という4つの評価項目に従って採点が行われる。優勝者には様々な一級品パーツがまとめて贈呈される流れとなっており、それ一式で相応にハイエンドなマシンが組める程の景品であった。

  今回は2部制となっており、第一部は「人気インフルエンサーによるPC組立スピードバトル」。第二部が一般参加者によるPC組立大会となっており、会場内ではMSIおよび協賛メーカーによる最新PC・周辺機器の展示、試遊体験やスタンプラリーが催される。昨年通りであれば一般参加者の入場は無料だ。一般参加者の応募はこちらの応募フォームより、2025年11月4日(火)〜11月16日(日)23:59までの期間でエントリーが可能だ。なお観覧だけであれば、特にエントリーの必要はないとの事である。

 現状では各イベントの詳細は発表されておらず、後日改めて正式な告知を行うとの事である。PCの組み立てには自信があるというユーザーであれば誰でもエントリーが可能である為、ぜひ一度自分の腕を試してみるのも良いだろう。またそういった文化に触れる事で、PCの楽しさを知るチャンスもやってくる。会場で今までにない快適なPCゲーム体験をしてみるのも一興だろう。

1995年名古屋生まれ。Eスポーツニュースエディター。Eスポーツ専門雑誌の記者として5年勤務後、独立。国内外のEスポーツ業界の最新ニュースや特集記事をお届け。