対ケツアクション「ケツバトラー」に新規キャラクター「ベルゼバブ」「ナルメア」が参戦 予想外のコラボや公式大会開催で一躍時のゲームに

ナルメアのケツバトラーコラボ参戦時の画像

 Nintendo SwitchやSwitch2に搭載されているコントローラー「Joy-Con」。各種センサーが内蔵されているというコントローラーとしてはかなり特殊な仕様のアイテムだが、それを用いて「振る・ないし動かす事で入力が発生し、それを遊びに活かす」という事が可能となっている。リングフィットアドベンチャーの様な本格的なタイトルも擁する同ハードの中で異彩を放つソフトが、Joy-Conをズボンのお尻(ケツ)にセットして振る「ケツバトラー」だ。

 その操作法とは裏腹に、「頭部に攻撃を貰ったら即敗北」というシビアなルール、キャラクターが中腰で尻に刀を挿し、相手の方に向けて突き出すというシュールなビジュアル、攻撃と防御を尻に挟んだ刀「決気刀」で繰り広げ、必殺技である「ケツ奥義」をいかに当てるかを読み合う駆け引きなど、リアルに腰を痛めやすいプレイフィールも相まってバカゲーとしての位置を確かなものとしていた。

 そして2026年1月18日に、驚くべき事態が起きたのである。Cygames主催の格闘ゲーム「グランブルーファンタジーヴァーサス:ライジング」の大会「GBVS Cygames Cup 2026」。そこでケツバトラーによる史上初のトーナメント大会が開催され、新規コラボキャラクターが正式発表されたのである。それはなんと、ソーシャルゲームである「グランブルーファンタジー」のキャラクター、「ナルメア」「ベルゼバブ」両名の参戦であった。本記事ではケツバトラーとしての各キャラやグランブルーファンタジーの内容も少々触れつつ、このケツ断的な勢いをもって進められたコラボを紐解いてみよう。なお公式は「誰もシリ得ぬ、空と尻が交わる奇跡───」と言っている。やかましい。

グランブルーファンタジーからのまさかの参戦

 グランブルーファンタジーヴァーサス:ライジングは、同名のソーシャルゲーム「グランブルーファンタジー」をベースとする格闘ゲームである。一つ前の作品である「グランブルーファンタジー ヴァーサス」を下地としながら、各システムや演出、キャラクターのブラッシュアップを図ったアップグレード版とでも言える作品だ。

 この両作において、そして原作であるグランブルーファンタジーにおいてナルメアとベルゼバブの両名はキャラクターとして登場する。プレイアブルキャラクターとしてはナルメアが幾つものバージョン違いと共に実装を果たしている状況だ。

 ここでケツバトラーとしての両名を見てみよう。まずはベルゼバブだが、彼は元々肉体派であり武器を持っていない。そのためケツを突き出した構えで、自身に生えている翼を武器として戦うのだ。パワータイプのキャラらしく刀も身体も大きいため少々取り回しが難しいが、真価はケツ奥義の「ケイオス・レギオン」にある。垂直に跳躍した後、フィールド上に超巨大な攻撃範囲を持つエネルギー弾を炸裂させるという技である。相手は回避に専念せざるを得ず、またベルゼバブ自身も高高度まで上昇するため、攻防一体の強力なケツ奥義に仕上がっている。なお有志の検証では、飛び道具タイプのケツ奥義について無敵であるという報告も上がっている。

 グランブルーファンタジーにおいても圧倒的な実力に物を言わせるキャラクターであるため、そのイメージ通りの豪快な戦術で相手のケツ意をへし折りに掛かるのが良いだろう。なお公式PVではケツバトルの王になると宣言を果たしている。大丈夫だろうか。

 そして今回1月18日当日に参戦が電撃発表され実装されたナルメア。彼女は長大な刀を獲物としている剣士である。ケツバトラーにおいては原作同様二種類の構えを切り替えて戦うキャラクターとなっている。攻撃特化の構えでは刀を「突き」の状態で構えるが、頭部を狙われやすいため必然的に攻めが求められる。その分奥義ゲージの溜まりやすさは破格であり、ケツ奥義「胡蝶刃・決気舞」は超強力な突き攻撃となっている。奥義を発動すると今度は刀を上方に構える防御特化の構えへ移行。頭への攻撃を防ぎやすくなるとともに、ケツ奥義が「胡蝶刃・裏決気舞」へと変化。相手の頭上へワープし、上方から回転斬りをお見舞いするカウンタータイプの技となっている。これを発動する事で、攻撃特化の構えへと再移行する、という形だ。

 原作においてもナルメアは大体の場合「胡蝶刃」という構えを切り替えるスキルで、攻撃の性能が大きく変わるトリッキーさと噛み合った際の莫大な火力を持ち味とするテクニカルなキャラクターである。なお一部ユーザーからは「構えが2つ…お尻と同じだ…!」というコメントが上がっている。どういう事だ。

 両者共に原作再現とも言える様なキャラクター性能となっているが、そもそもこのコラボレーションが異色であるのはもう一つ理由がある。グランブルーファンタジーシリーズ自体が、滅多に外部作品へのコラボ進出を行わないからである。

完全無ケツの意外性のコラボ企画

 そもそもグランブルーファンタジーは「コラボレーションとして多数のキャラクターがプレイアブル、もしくは召喚キャラクターとして参戦している」というタイトルである。コラボ先を挙げれば枚挙にいとまがないが、逆に同作は驚くほど外部とのコラボを実施していない。ロードオブヴァーミリオンの様なカードゲームではコラボレーションこそ行っているが、自社タイトルの「プリンセスコネクト Re:Dive!」や「ウマ娘プリティーダービー」などのコラボレーションにほぼ留まっている状況だ。類似例としてはStellar Bladeと勝利の女神:NIKKEのコラボレーションと立ち位置は近い。自社IP同士であれば、外部キャラクターを取り扱うリスクは無く気兼ね無く組み合わせられるからである。

 だが今回のコラボは別企業タイトル、それも相手方タイトルへの出演である。ユーザーからの驚きは相当であったが、コラボ先がバカゲーで有名となったケツバトラーなのだから、更に輪をかけて驚きを以て迎えられたのは言うまでもない。コラボレーションの発表が1月8日と、大会実施の10日前であったのもユーザーの不意をつく形であった。ナルメアで検索すれば「ケツバトラー」に関するページが検索上位に出る程に話題を掻っ攫っているのが、影響の大きさを物語っている。GBVS側も今回ノリノリでこの企画に乗っかっており、会場内で白熱するケツバトルの様子が動画にて公開されている。

 まさにこの意外性こそが勝利の秘ケツであったと言えるだろう。ケツバトラー側は「注目が注がれるコラボ先」が欲しく、グラブル側は「格闘ゲームでの注目度を高めたい」「進出できていないSwitch市場に対する起爆剤」が欲しい。そして両陣営共に「話題の意外性で普段注目しない領域からのユーザー流入を獲得する」という目的が見事に合致。左右の大殿筋のごとく盛り上がりを見せ、お互いに取ってWin-Winとなるだけのコラボレーションが実現したと言えるだろう。

 グランブルーファンタジーとケツバトラーというコラボは、見事ユーザーの裏をかく奇跡の一撃でケツ着し話題を掻っ攫った。ケツバトラーはタイトルとしての推力を得て、グランブルーファンタジー側もトレンドを駆け抜け再びユーザーに着目されるタイトルとなった。次はどんなコラボが見られるのか、前人未到の化学ケツ合的反応を期待したい。

1995年名古屋生まれ。Eスポーツニュースエディター。Eスポーツ専門雑誌の記者として5年勤務後、独立。国内外のEスポーツ業界の最新ニュースや特集記事をお届け。